メイドインジャパンの漢字
漢字はもちろんメイドインチャイナですが、日本で創作された和製漢字(国字、和字ともいう)もいくつかあります。中国では日造汉字と言います。
ひらがなやカタカナは漢字から作られた日本の字ですが、一般的に国字は漢字を指します。
漢字の進化の過程で、偏と旁の組み合わせが、もともと中国にある字と偶然同じになったものもあります。
また、古代中国で使われていて現在ではほぼ淘汰(消滅)している字を日本語に当てた字もあります。
日本の国字を中国語で読む際、読める部分(漢字の旁(つくり)など)で読むことが多く、同じ読みの別の字に変換される時もあります。
例えば、「畑」は、田の中国語読み「tián」と読ませます。文字を説明したい時は、「火字旁一个田地的田(火偏に田んぼの田)」などと言います。
また、栃木県の「栃」は、似た字で同じ読みの「枥(lì)」にして読みやすくしています。
ちなみに、ひらがなやカタカナの日本名の場合、漢字に直して読まれます。例えば「浜崎あゆみ」は「滨崎步(Bīn qí Bù)」です。
以下、日本の国字と中国語読みを少しご紹介します。
凪(なぎ)→(「止(zhǐ)」と同じ読み)
辻(つじ)→(「十(shí)」と同じ読み)走之旁,一个数字十
峠(とうげ)→(「卡(qiǎ)」と同じ読み)山字旁一个关卡的的卡
笹(ささ)→(「屉(tì)(蒸器)」と同じ読み)草字头一个世界的世
雫(しずく)→(中国の「雫」はnǎと読むが今はほぼ使わないので「下(xià)」と同じ読み)
働(はたらく)→(「動く」の簡体字「动(dòng)」に変換される。「働く」は「工作(gōng zuò)」)
駅(えき)→(「驛」の簡体字として「驿(yì)」はあるが今はほぼ使わない。「駅」は「车站(chē zhàn)」という)
竜(りゅう)→(「龙(lóng)(龍)」の異体字として存在するがほぼ使わない)
鱈(たら)→(「雪(xuě)」と同じ読み、すでに中国語として組み込まれている。魚編の字は日本発の字が多い)