2023年の新語流行語
《咬文嚼字》、《语言文字周报》などの出版社や、国家语言资源监测与研究中心などの機関が発表した2023年の新語流行語をいくつかご紹介します。
人工智能大模型 (rén gōng zhì néng dà mó xíng)
英語の直訳でArtificial Intelligence Big Model 。ChatGPTなどの生成AIモデルは世界中で注目されていますね。
全球文明倡议 (quán qiú wén míng chàng yì)
習近平が提唱した世界文明構想。世界共通の価値観を共有し、文化交流し尊重しあう人類運命共同体を構築しようという提案。日本で「グローバル文明イニシアチブ」と訳されていますがイニシアチブは「主導権」の意味が強く、まるで中国が世界の主導権を握ると宣言しているかのような印象を与えます。「倡议」はあくまで提案、呼びかけの意味です。
村超 (cūn chāo)
「乡村足球超级联赛」の略で「農村サッカースーパーリーグ」のこと。村人の村人による村対抗戦とあなどるなかれ、試合は何万人規模の観客、何百億の動画再生回数で超バズりました。
特种兵式旅游 (tè zhǒng bīng shì lǚ yóu)
コロナの憂さを晴らすかのように、大学生などの若者たちが、限られた時間(週末など)で出来るだけ少ない費用でできるだけ多くの観光地に出向く弾丸旅行を指す言葉。その行動が特殊任務部隊のようだということでこの言葉が流行りました。
显眼包 (xiǎn yǎn bāo)
良くも悪くも外見や行動が際立って目を引く人の事。出しゃばり。
多巴胺穿搭 (duō bā àn chuān dā)
「多巴胺」はドーパミンのことで、心理学用語の「ドーパミンドレッシング」のこと。明るい服を着ると幸福感が高まると言われています。そこから派生して「多巴胺美甲」(ドーパミンネイル)や「多巴胺发型」(ドーパミンヘア)などの言葉も生まれました。
i人/e人 (āi rén/yī rén)
MBTIという性格検査の結果の一つで、Introversion(内向傾向)とExtroversion(外向傾向)の頭文字の「i」「e」からできた言葉。日本でいうことろの「陰キャ」「陽キャ」のようなことです。
公主/王子,请×× (gōng zhǔ/wáng zǐ qǐng)
抖音(TikTok)からバズった言葉。公主はプリンセスのこと。「公主,请上车」(王女様お乗りください)「公主,请上班」(王女様ご出勤ください)「公主,请下单」(王女様ご注文ください)など日常の事を大げさに言って楽しんでいます。店員を呼ぶときに「美女」「帅哥」などと言うのが流行っていましたが、もしかしたら今後は店員がお客を「公主」「王子」と呼ぶようになるかもしれません。
挖呀挖呀挖 (wā ya wā ya wā)
こちらも抖音(TikTok)からバズったもので、幼稚園の先生が歌った子供の歌が可愛くて耳に残るので流行りました。以下で歌が聴けるので聞いてみてください。
https://haokan.baidu.com/v?pd=wisenatural&vid=2063616821595929580