あれ?逆じゃない?日中の“ひっくり返った熟語”

日本語には「階段」と「段階」のように、順番を入れ替えると意味が変わる言葉がありますよね。
(ちなみに中国語では「阶段(jiē duàn)」が「段階(ステージ)」の意味で、「階段(ステップ)」は「楼梯(lóu tī)」と言います。)
実は、日本語と中国語のあいだに、同じ意味なのに語順が逆になっている熟語がいくつか存在します。
例えば、
「紹介 (しょうかい)」は中国語で「介绍(jiè shào)」 と言います。見たことある漢字なのに、順番が逆だと少し戸惑いますね。
このような熟語は、中国語で「同素异序词」と呼ばれます。
なぜ逆になってるの?
ざっくり言うと、
日本語と中国語で“自然な語順”が少し違うためです。
中国語では、昔の用法や意味の変化の中で語順が変わったものがあります。
また、詩の中で韻を踏むために語順を入れ替えたり、時代とともに現代語の語順に合わせて変化していった例も見られます。
一方、日本語では「O+V(目的語+動詞)」の語順の影響や、音のリズム・慣用によって語順が定着したものがあります。
また、中国語由来の語(漢語)と区別するために、あえて語順を変えたと考えられるものもあります。
さらに、近代に新しい概念語を作る際、中国語を参考にしつつも日本語の語順で再構成した結果、中国語と逆になったケースもあります。
語順が逆になる熟語いろいろ
以下、日本語と中国語で語順が逆になる熟語をいくつかご紹介します。
※以下、「中国語(ピンイン)」(日本語)の順
「介紹(jiè shào) 」(紹介する)
「限制(xiàn zhì) 」(制限する)
「語言(yǔ yán) 」(言語)(中国語の「言語(yán yǔ)」は発話、話した言葉の意味)
「命運(mìng yùn) 」(運命)
「买卖(mǎi mài) 」(売買、商売)
「和平(hé píng) 」(平和)(中国語の「平和(píng hé)」は心身が穏やかの意味)
「黑白(hēi bái)」(白黒)
「物品(wù pǐn) 」(品物)
「日期(rì qī)」(期日、日にち)
「恶劣(è liè)」(劣悪な)
「杂乱(zá luàn)」(乱雑な)
「报应(bào yìng)」(応報、報いを受ける)
最後に
同じ漢字なのに語順が逆になるって、一見ややこしいですが、これは日中両言語の歴史や発展の違いを映し出した、とても興味深い現象です。
こんな切り口から中国語に触れてみると、学習もぐっと楽しくなるかもしれません。
とはいえ、言葉はやはり「音」が大事です。文字の順番にとらわれすぎず、「音(耳や口)」で覚え、実際の会話で使いながら楽しんで身につけていきましょう。

